過去の体験を書き出す
今の自分は、過去のさまざまな体験を通じて作り上げられたものです。過去の自分と向き合わずに、今の自分を語ることは難しいでしょう。では、どうやって過去の自分と向き合えば良いのでしょうか?
まずは、過去を振り返って印象に残っている体験を書き出していきましょう。書き出すことで、頭の中だけにある記憶が、きちんと整理されていきます。大学時代にあったことが最も身近ですが、なければ高校、中学校、小学校とさかのぼっていきましょう。エピソードは、学校や家庭、アルバイト、趣味など何でもかまいません。ただし、単に「アルバイトをがんばった」だけでは、ただの事実に過ぎません。どうがんばったのか、その体験から何を得たのか、なぜがんばろうと思ったのかなど、過去の自分の行動に「なぜ?」と問いかける視点が大切です。
過去の行動を丁寧に見直し、あなたの考え方や潜在的に大切にしている価値観、好きなこと、得意なことなどを見つけていきましょう。
書き出す際の視点
まずは、次のような視点を参考に、印象に残っているエピソードを書き出していきましょう。
※下記のノート記入例を参考にしましょう。
振り返る視点(例)
- □部活・サークル
- □アルバイト
- □趣味
- □授業・ゼミ・勉強
- □友人との思い出
- □家族との思い出
- □習い事
- □遊び
- □ボランティア
- □興味のあるニュース
- □尊敬する人
- □好きな場所
- □テレビ番組
それぞれのエピソードを掘り下げていく
書き出したら、特に熱心に取り組んだことや苦労を乗りこえたこと、大切にしてきたことなどを中心に、それぞれのエピソードをさらに深く掘り下げていきましょう。だんだん自分の行動パターンや価値観、考え方、強みが分かってきます。
掘り下げる際の視点
1,その結果(成果)は具体的にどうだったか
2,その結果(成果)を出すためにどのような努力や工夫をしたか
振り返る際に気をつけるポイント
- すぐに全てのことは思い出せないものです。じっくり何日もかけて書き出していきましょう。
- 不得意なことや失敗したことも書き出してみましょう。「以前の自分」と「乗り越えた後の自分」を対比させると、アピールポイントが見つかります。
- 忘れてしまっていることもあるかもしれません。家族や友人にも聞いてみましょう。
箇条書きで書き出す
これまで経験してきたことやがんばったこと・苦労してきたことなどを、思いつく限り箇条書きで書き出してみましょう。
ノート記入例 | |
部活・サークル | ●サッカーサークル ・大学の同期4人で立ち上げ、メンバー募集をがんばった ●英会話サークル ・英語に自信がなかったが思い切って入った |
アルバイト | ●居酒屋のアルバイト(大学1年から継続) ・オープニングスタッフ(キッチンの仕事) ・自分が考えたオリジナルメニューが4つ採用になった ・バイト仲間が次々辞めていく状況を立て直した |
趣味 | ●英会話 ●海外旅行 ・6カ国に行った(アメリカ、イギリス、フランス、タイ、シンガポール、韓国) |
授業・ゼミ・勉強 | ●英米文学に関するゼミに所属 ・日本文学と英米文学の表現の違いとその背景にあるものを研究 |
友人との思い出 | ●サークル仲間とイギリスへサッカー観戦の旅行に行った ●誕生日に、留学生交流会で出会った外国人留学生の友人が盛大に祝ってくれた |